アメリカ南西部で地割れが多発…地下水汲み上げが原因。長さ数キロに及ぶものも https://www.businessinsider.jp/article/275124/ アメリカ南西部では、大量の地下水汲み上げによって、何キロにもわたって地面が裂け始めている。 アリゾナ州、ユタ州、カリフォルニア州などでは、巨大な地割れ(fissure)が目撃されている。 地下水は淡水の主要な供給源であり、飲料水のほぼ半分、世界の灌漑用水の約40%が地下水で賄われている。 しかし、人間が地下水を汲み上げるスピードは、地下水が自然に溜まっていくスピードよりも速い。 アリゾナ州立地質調査所で地割れを研究しているジョセフ・クック(Joseph Cook)は、地表の下にある帯水層からあまりにも多くの地下水が汲み上げられると、 地盤が陥没し、このような亀裂が生じるとInsiderに語っている。 地割れは「自然に発生するものではない」とクックは言う。 「我々が作るものだ」 クックによると、地割れは地球の緊張状態を示すサインだという。地下水の支えを失うと、広大な範囲にわたって地盤が沈下し、それを縁取るようにして地割れが現れる。 地割れは一般的に山と山の間の盆地で発生し、家屋、道路、運河、ダムに被害を与えるほか、不動産や家畜、人間にとっての脅威になることもある。 アリゾナ州はかなり前からこの問題を認識しており、2002年以来モニタリングを続けている。 現在、アリゾナ州地質調査所が調査している地割れの長さは約270kmに及ぶ。 2023年8月に公開されたニューヨーク・タイムズ(NYT)の調査レポートでは、地割れは国家的危機の証拠だと指摘している。 このレポートでは全米の約8万5000地点の水位を調査し、アメリカの水道システムの約90%に水を供給している帯水層は、深刻な枯渇状態にあり、回復できない可能性があると報じた。 レポートによると調査地点のほぼ半数で、過去40年の間に水位が「著しく減少」している。また、過去10年間で地下水の汲み上げ量が涵養量を上回ったため、 4割の地点で「史上最低」の水位を記録したという。 帯水層に再び地下水が涵養されるには、数百年あるいは数千年かかるかもしれないとレポートは指摘している。 クックによると、アリゾナ州のいくつかの地点は、すでに救いようがないという。 地下深くの帯水層に地下水が涵養されるには、何千年もかかるかもしれない。 我々は継続して大量に水を使ってきたため、雨水が帯水層に浸み込んでいくのに十分な時間がないのだとクックは言う。 「アリゾナ州のいくつかの流域では、そのポイントをはるかに超えてしまったため、(涵養量が)回復することはない」