先の衆院選を巡り、中国の薛剣(せつけん)駐大阪中国総領事が、れいわ新選組への投票をX(旧ツイッター)で呼びかけていたことが分かった。 政府は22日、この投稿について「極めて不適切」とする答弁書を閣議決定した。政府は中国側に対し、外交ルートを通じて、投稿の削除を申し入れた。投稿は削除された。 https://news.yahoo.co.jp/articles/5941d2b34f50e3c4a825ffd1ca2f579543ffc1a6 松原仁元拉致問題担当相(無所属)が提出した質問主意書によると、薛剣氏は10月25日、「全国どこからでも、比例代表の投票用紙には『れいわ』とお書きください」とXに投稿した。 れいわの山本太郎代表の街頭演説の動画も引用したという。 れいわを支持する理由などについては、「どの国も一緒だけど、政治が一旦歪んだら、国がおかしくなって壊れ、特権階層を除く一般人が貧乏となり、 とうとう地獄いきなんだ」と書き込んだ。薛剣氏のXのアカウントは8・3万人がフォローしている。 外交関係に関するウィーン条約は、外交官は接受国の国内問題に介入しない義務を有すると定めている。松原氏は、薛剣氏の今回の投稿が、この義務に反するかを尋ねたが、 答弁書は「一概にお答えすることは困難」とするにとどめた。 薛剣氏は5月、台湾の頼清徳総統の就任式に出席した松原氏や日本維新の会の和田有一朗衆院議員、北神圭朗衆院議員(無所属)ら日本の国会議員に 「台湾といかなる接触も往来もせず」と求める抗議書簡を送った経緯もある。 松原氏は「許されない行動を繰り返す薛剣氏は『ペルソナ・ノン・グラータ』(外交上の好ましからざる人物)であることを通告して、追放すべき」と質問主意書で指摘した。 しかし、答弁書は抗議書簡について「わが国として受け入れられず」と強調した上で、「政府の今後の対応について、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたい」とした。