何が起きているのか。17日に投開票日が迫る兵庫県知事選。当初は前尼崎市長の稲村和美候補が大きくリードと伝えられたが、終盤を迎え情勢は一変した。 メディア各社の調査で、パワハラやおねだりなど、さまざまな疑惑で失職した斎藤元彦前知事が激しく追い上げているというのだ。 あれだけ負のイメージが広がっていたのに、なぜここまで息を吹き返しているのか。日刊ゲンダイ記者は現地に向かった。 斎藤氏の演説は毎回多くの聴衆が駆けつけ、「サイトウコール」が起こるなど異様な熱気に包まれている。 「『斎藤さんがパワハラをした事実はなく、メディアや県議がおとしめようとしている』といった、陰謀論めいた主張がネット上で急激に広がっています。 それを積極的に拡散しているのが、無所属で出馬したN国党党首の立花孝志氏です。SNSや街宣を通じた彼の拡散力はあなどれず、 斎藤氏の聴衆の数はここ2週間で2倍にも3倍にも膨らんでいます」(県政担当記者) 斎藤氏の演説会場では、「立花さんのおかげで真実を知った」「立花さんのことをもっと拡散しなきゃ」といった声が聴衆から多く聞かれた。 こうした状況に、斎藤氏本人もちゃっかり便乗。街頭演説で「メディアの報道が本当に正しいかどうか、ネットやユーチューブで調べておられる方が多くいる。 何が真実か、何が正しいかを皆さんが判断するのが今回の選挙」と息巻いている。 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/363380